和田拓という男

小澤直樹

サントリーサンゴリアス / フランカー、ナンバーエイト

「拓、バカ!」

同期で飲んでいるといつもこのような言葉が出る。

拓も何か言い返しながらも嬉しそうにお酒を飲んでいる。

こんな乱暴な言葉を掛け合いながら、みんなで笑いながら飲めるのは、

一緒にキツイ練習をやってきた仲間だからだ。

そして、拓がみんなから信頼されているからだ。

拓は信頼されるだけの行動をしている。

僕たちのプレスキッカーは拓だった。

学生時代、いつも最後までグランドで練習していた。

もし試合で外したとしても、あんなに練習していた拓を誰も責めなかったと思う。

でもそこでしっかりと決めてくるのが拓だった。

10年ぶりに勝利した早慶戦(10-8)。

キャプテン竜太郎の右端のトライ後、拓は端っこからゴールを決めた。

結果を出す人は必ず準備をしている。

拓の準備はチームの勝利を引き寄せた。

拓が社会人でラグビーを続け、

2年目でキャプテンになったと聞いた時、僕はビックリしなかった。

社会人になっても拓はしっかりと信頼を獲得していた。

この先も「拓、バカ!」と言いながら、

みんなで笑いながらお酒を飲みたい。

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