ウエイトリフティングが教えてくれた大切なこと

中山陽介

笛吹市役所 / ウエイトリフティング日本代表

私がウエイトリフティングを通して感じたことは、仲間、関係者の大切さである。
仲間や関係者の支援・協力が無ければ、夢や目標を達成することは困難であった。
なぜならば、私は決して強い選手ではない。大学卒業時の競技成績は、国体入賞レベル。当然、実業団からの勧誘は無かった。だが、根拠の無い自信だけはあった。私は卒業後、地元の企業に勤めながら競技を続ける道を選んだ。
「限られた時間の中で、如何に強くなるか」量より質を求め練習に励んだ。しかし、思うように記録を伸ばすことができずに苦しんだ。社会人1年目の私にはその術が分からなかった。そんな時、的確なアドバイスをくれたのが、高校時代の顧問の先生であった。先生は公務終了後、一人で練習している私の元を訪れ、フォームや練習メニューの考え方等の指導をしてくれた。練習がある日はほぼ毎日来てくれたのを憶えている。お陰で記録は驚くほど伸びた。社会人2年目で初めて日本代表に選ばれた。しかし矢先に、新たな問題が発生する。職務をしながらの「代表活動」への参加である。代表に選ばれれば、月の半分以上は合宿が実施される。加えて、年間を通じて200日以上の強化の計画も組まれていた。私は、駄目元で職場の上司に代表活動への参加同意を求めた。答えは、「仕事はフォローするから合宿に行ってこい」であった。感動の瞬間である。
2016年5月、オリンピック選考を兼ねた大会が私の地元で開催された。オリンピック候補までレベルアップした私のために県の協会が動いたのだ。お陰様で大会会場は県協会関係者、職場関係者、そして週末になると疲れ果てた心と身体を癒してくれた仲間たちで満席になっていた。
私はその日、15年の競技人生で1番最高なパフォーマンスを発揮することが出来た。
目標に向かって進み続けることで、競技成績の他に大切なものがあることを知れたことが今の私の財産である。

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